[ Tags :: 間違いだらけの天地明察 ]

天地明察 必至

出て来る出て来る。今度は碁の世界からです。
 
私にはさっぱり分かりません。

天地明察Link 」 雲外の峰Link
 
==== 以下引用 P71 
(御城碁を)上覧碁と言って、過去の棋譜を暗記したものを対局者と合意の上で打ち進める。 …、自由に打とうとすれば、悪手の連発となる。
 
 前半は本当か。もちろん上覧碁とは将軍にお見せする碁の意味だが、その内容は過去の棋譜だったか。当時は上覧の場(黒書院)では打ち切れず、寺社奉行宅で打ちつぐことが普通だった。それで後(1669)に下打ちの制度ができた。棋譜を再現して見せるだけなら打ちつぐことはありえない。
 後半は明らかな誤り。高段の碁なら、自由に打っても悪手の連発になることはない。
 
==== 以上引用
 
らしい。他、多数。詳細は上記サイトを参照のこと。
 
問題は、冲方先生と角川書店が、これらの誤謬にどう決着をつけるか?非常に興味深い。
 
今日、出先の書店で確認したら、第十一版でした。とりあえず招差術問題の修正は、未だ無い様です。それにしても、莫大な部数が販売されてしまいましたねぇ。作者、出版社、各賞審査委員、推薦コメントのご歴々、雁首そろえて、永遠に生き恥を晒すしかないでしょう。
 
春海の時代なら切腹ですが、現代人は、なしの礫だよね。売り上げがあがれば、内容はお構いなし。どうだ!これがすばらしい資本主義社会だ!(爆風スランプのパクリ。)I.B.W

     


— posted by nitobe at 10:24 pm   commentComment [1] 

天地明察 蝕交問題#3

天地明察 蝕交問題 つづきである。

初版と第五版では問題が違うことが発覚した。
 
====以下「天地明察」初版P142より引用
『今有図如 大小方及日月円蝕交 大小方相除シテ七分ノ三十寸 問日月蝕ノ分』

『今、図の如く、大小の正方形と、日月の円が、互いに蝕交している。大の正方形の面積を、小の正方形の面積で割ると七分の三十寸になる。日月の蝕交している幅の長さを問う』
====以上引用
 
====以下「天地明察」第五版P142より引用
『今有図如 大小方及日月円蝕交 大小方相除シテ七分ノ三十寸 問日月蝕ノ分』

『今、図の如く、大小の正方形と、日月の円が、互いに蝕交している。大の正方形の対角線を、小の正方形の対角線で割ると七分の三十寸になる。日月の蝕交している幅の長さを問う』
====以上引用

『面積』割る『面積』は『長さ』ではなく、無次元の『比率』であることは、第五版と同様。対角線は、本来、『界斜』または『界弦』と表記すべきと思われるが、これらを省略した『界』という善意の解釈をしておこう。
 
初版の場合の、『無術』の証明は、
 
2 ≠ 30/7
∴無術
 
おしまい。
 
====以下「天地明察」初版P467より引用
 過ぎ去った日々、この世を去った者たちの存在に、ただただ感無量だった。
====以上引用
 
====以下「天地明察」第五版P467より引用
(勝った)
 感無量だった。
(勝ちましたよ)

 過ぎ去った日々、この世を去った者たちの存在に、ただただ感謝した。
====以上引用
 
====以下「天地明察」初版P468L15より引用
 春海のなした改暦ののち、将軍家綱は拙劣ながらも・・・・
====以上引用
 
====以下「天地明察」第五版P469L3より引用
 春海のなした改暦ののち、将軍綱吉は拙劣ながらも・・・・
====以上引用
 
他にもありそうだけど、「多元宇宙」なんだから、問題なし。

     


— posted by nitobe at 08:42 am   commentComment [2] 

天地明察 虎口

今日も他人の褌である。

後深草院二条Link 」−中世の最も知的で魅力的な悪女について− 鈴木小太郎氏の、「鎌倉時代史掲示板Link 」Japanese Medieval History and Literature の記述。

====以下引用
法華寺の鳥居Link 投稿者:筆綾丸 投稿日:2010年 4月28日(水)20時21分11秒
Wikipedia/冲方丁Link
冲方丁氏『天地明察』は実に面白く、筆名は変ですが、才能のある作家ですね。
数カ所、誤謬がありますが、出版社の校正係がちゃんと直してあげないと、いけません。これだけの秀作は、そうは出ないのですから。

?「城の虎口」(37頁)のフリガナが「ここう」となってますが、普通は「こぐち」と読みますね。
?「寺社奉行と、儀式を司る奏者番と兼ね」(60頁)とありますが、寺社奉行は加役で奏者番は本役だから、「儀式を司る奏者番で寺社奉行を兼ね」とすべきですね。
?「(保科正之の)従三位下中将」とありますが、三位以上は正従だけで、上下はないですね。
?出羽村山郡の白岩一揆に関して、ここは酒井家の分家である酒井長門守忠重の所領であったとありますが、作品中に酒井家は酒井雅楽頭忠清しか出てこないので、誤解を招くおそれがあります。この酒井は左衛門尉家の分家だから、雅楽頭家の酒井とは関係ない旨、明記したほうがいいですね。

補遺Link 投稿者:筆綾丸 投稿日:2010年 4月29日(木)16時08分46秒
『天地明察』補遺
?447〜448頁に、老中稲葉正通が「このとき・・・京都所司代でもあった」とありますが、幕府の職制で、老中が京都所司代を兼務することはありえないでしょうね。
?「(加賀藩主・前田)綱紀の娘の嫁ぎ先である西三条家」(464頁)とありますが、三条西家でしょうね。
Wikipedia/稲葉正往Link
Wikipedia/三条西家Link

『天地明察』、映画化されるといいですね。
====以上引用
 
日本史は()昔から苦手だったからなぁ・・・。なんともコメントのしようがありません。

Wikipedia/虎口Link
虎口(こぐち)とは中世以降の城郭における出入り口のことで、「こぐち」には狭い道・狭い口という意味がある。「小口」とも書く。「虎口(ここう)」とよむ場合は、中世の戦場や陣地における危険な場所を意味する。

んー。城郭ヲタク以外には判らん言葉だなぁ。重箱読みは普通しないよなぁ。IMEでは出てこないぞ!ロンブーの田村淳には、まるっとお見通しだったに違いない。

     


— posted by nitobe at 12:38 pm   commentComment [2] 

天地明察 初版

「天地明察 初版」入手。
tm01



冲方 丁Link  著 blogLink  角川書店
2009/11/30 初版
ISBN:978-4-04-874013-5Link
 
たぶん、史上最高の入手コストだと思う。金額は・・・、おせーない。
公開版なので、コメントは近日。
 
最終章に、歴史的誤謬と、次版以降の加筆があるらしいが、未確認。
 
「多元宇宙」なんだから、どうでもいいんだけど・・・。

5/6追記:
史上最高入手コストはあっさり抜かれた。YahooAuctionで¥8,400-を付けた。熱いなぁ。それ程のものとは思えんが・・・。

   

— posted by nitobe at 11:07 pm   commentComment [0] 

天地明察 プルーフ

「天地明察 ブルーフ版」入手。
tmp


いわゆる、ゲラである。校正版ともいう(たぶん最終校正ゲラ)。
 
何故入手できちゃったかが、未だに不思議。角川がかなり大規模に書店へ配布したものを、古書ルートに乗せちゃった不届き者がいたということだろう。
 
本件に関しては、一切ノーコメント・・・。ということにしておこう。
 
スキャンしようと思ったが、二次使用されると厄介なので写真にしておいた。

   

— posted by nitobe at 10:57 pm   commentComment [0] 

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